Text Encoding Initiative

Text Encoding Initiative(テキスト・エンコーディング・イニシアティブ、略称 TEI(ティー・イー・アイ))とは、人文学資料を構造的にデジタル化するための標準策定を目的とした、国際的かつ学際的な共同プロジェクトである[1][2]。人文学資料における多様なテキストの構造とメタ情報を、デジタル媒体上で機械可読な形で記述し、また特定のハードウェアやソフトウェアに依存せず効率的・効果的に共有することを目指しており、基盤技術として XML を採用している。

プロジェクトの運営は TEI コンソーシアムによって行われ、策定された標準は TEI ガイドラインとして公開されている。

単に TEI と言った場合、TEI ガイドラインを指す場合と、TEI コンソーシアムを指す場合とがある。現在の最新版のガイドラインは P5 と呼ばれており、TEI P5 と言った場合、ガイドラインのことを指す[3]

欧米の人文学向けデジタルテクスト資料の構造化ではデファクト標準になっており[4]デジタル・ヒューマニティーズ分野の基幹技術の一つである。

  1. ^ 永崎研宣 著、京都大学人文科学研究所・共同研究班「人文学研究資料にとってのWebの可能性を再探する」 編『日本の文化をデジタル世界に伝える』樹村房、2019年、145頁。ISBN 4883673278 
  2. ^ ルー・バーナード, キャサリン・オブライエン・オキーフ, ジョン・アンスワース 編、明星聖子, 神崎正英 訳『人文学と電子編集』慶應義塾大学出版会、2011年、序文xix頁。ISBN 4766417747 
  3. ^ TEIとoXygenの初歩”. Digital Humanities notes in Japan. 永崎研宣. 2018年5月1日閲覧。
  4. ^ 永崎研宣、2017、「デジタル文化資料の国際化に向けて:IIIFとTEI」 (pdf) 、『情報の科学と技術』67巻2号、情報科学技術協会、doi:10.18919/jkg.67.2_61 pp. 61-66

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